【映画】@
神戸ロック少年たちのしんみりダンスは続く
〜【ライヴ評】ナンバーガールin神戸チキンジョージ〜

5月23日、場所は神戸でのロックの聖地、チキンジョージ。はるばる(ってほどでもないが)大阪から足を運んで。実はわたくしはじめてのチキンジョージでして、まあ一応関西ではかなり有名なライブハウスだけあって内装はイカした古さ、かなり味がございました。スタートまでのまったりとした時間は“じゃがたら”がえんえん流れ、いやでも気分は盛り上がってきます。と、そこへなにやら方言丸出しの館内アナウンスが。そう、ナンバーガールのミスターフロントマン、向井秀徳氏でございます。「みなさまの野次罵声、感動の言葉、そして言葉にならない意味不明の叫びなど、楽しみにしております」だって。いいねえ。盛り上がっていきましょう。ってなもんでその後まもなくしてライブがスタート。

はたしてナンバーガールの神戸でのライブはどうだったか。はっきり言いましょう。最悪でした。
会場のP.A.は非常に音が小さく、全く迫力に欠け、途中、向井氏にボリュームを上げるように注文されるというテイタラク。観客はというと最初こそハイパーな曲が続いたのでノリがよかったのですが、中盤に進むにつれローテンポでヘビーな曲が続きだすとなんだか雰囲気はのっぺりまったり。確かにノリノリのわかりやすい曲ではないかも知れんが、これぞナンバーガールの今回の新作での世界観。和洋折衷的オリエンタルなヘビーロックのリズムに合わせて吐き出される超感覚的な向井的日本語メッセージ。最悪にかっこよかったんだけどいかんせん雰囲気はかなりしんみり。観客のリアクションは極薄。そしてついに向井氏の悲しい一言。「ネイティブ関西人にしてはおとなしかですねえ」。ははは。言われちゃいましたねえ。さあどうする神戸人たちよ。このままでいいのか?

しかし僕の心配をよそに神戸ロック少年たちのしんみりダンスは続く。ここでの演奏曲は名曲『BRUTAL NUMBER GIRL』。この曲を聴くといてもたってもいられなくなるので僕はひとりダイブ。そして他人の頭の上で戒めの屁を一発。ごめんなさい、神戸ロック少年たち。『BRUTAL NUMBER GIRL』の中で唯一ダイブをかましついでに屁をかまして着地したのは何を隠そう私です。

僕のキツい戒めが効いたのか、その後のライブの定番曲『OMOIDE IN MY HEAD』からは観客は大盛り上がり。10人くらいのフリーター風の青年たちが一気にダイブするというなかなか圧巻な光景。最後は楽しかったですよ。ほんと。しかし時はすでに遅し。向井氏はアンコールの最低限ノルマの一曲を終えると無言で退場。何度かナンバーガールのライブを見たが、今回は明らかに不機嫌。まあ演奏側が不機嫌だとやはりいいライブだったとはいえませんよね。はい。と、まあこんなところです。 

博多出身のナンバーガール。もともと博多、福岡というところはロックのライブでの盛り上がり方が非常に激しいところです。そんなところでアマチュア時代を過ごし、全国区になりつつある彼ら、やはり観客に対する要求も大きいのでしょう。観客が悪いのか、ノリの悪い観客を乗せることができないナンバーガールが悪いのかはわかりませんが、とにかく双方のグルーヴ、波長は合わなかったようです。向井さん、今後は神戸には来なくていいんで大阪で2回やってくださいまし。(筆者は大阪在住)

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